パンフレットを見ると、デザイン・マネジメント・テクノロジー・ポリシーの4つが理解できる人材を育てようとしているようです。今までの大学教育は一般教養はあるものの、法律だけ。経営だけ。技術だけ。。。というように専門性を高めていく傾向があったと思うのですが、今の世の中マネジメントとテクノロジーが両方わかる人、テクノロジーとデザインが両方わかる人、ひいてはデザイン・マネジメント・テクノロジー・ポリシーの4つがちゃんとわかる人というのは極めて貴重な人材で、それを大学院という場で育てようというのは非常によい試みなのではないかと思いました。
また、教授陣も面白い人ばかりが揃っています。すっごく誉め言葉的意味で、子供心を失わない大人の方たちが集まっているような気がしました。
稲蔭先生と奥出先生のメディアアートやインタラクティブデザインは極めて面白いし、元マイクロソフト日本法人の社長・会長の古川さんはすごい方ながらiPhoneイベントとか面白・新しい物があると飛んできたり、
ブログも大変面白い(最近更新がないけど)。竹中さんは元大臣ながら講演を聞くと必ず難しい問題を噛み砕いてわかりやすく話しておられるのを何度も拝見しています。稲見先生はAR(Augmented Reality)の研究では第一人者ですが、先日行われた「
VRARXR研究会」ではニコニコ動画でとても面白いAR実装している人がいるのを見ては「誰か
この動画作った作者を見つけてこーい」と号令をかけた話とかされていました :) この人たちが集まったら面白そうだなーと思ったらやっぱり彼らの教授会はかなり面白いらしい。いやー学生さんたちがうらやましいです!2年前のMozilla24でご一緒したときの砂原先生♪
授業は全て英語で行われています。前回は第1回だったので自己紹介。第2回の今回は、パネリストが5人。
日本経済新聞の小柳さん。21年のベテラン記者さん。現在はウェブサイトの構築も。
NHKのインターネット戦略部のボス、倉又さん。
元日経BPの記者で現在シックスアパート日本法人社長の
関さん。
アップルについて語らせたらナンバーワンのジャーナリスト林信行(
Nobi)さん。
元NTT、アリエルを経て現在AMN社長の
徳力さん。
オールドメディア・組織の中で新しいことを模索している改革者型のお二人と
新しいメディアを切り開いたり広めたりというところで活躍されているお三人と
Joiという非常に面白いパネルになっておりました。なんという豪華キャスト。
そして大学院なので生徒はめちゃめちゃ少ない。なんというもったいなさ。。。(^^;;
というわけで急遽Ustreamを行い、外部からも教室の中を覗いて頂けるようにしたのでした。
さて、面白かったというのは内容もそうですが内容は学生さんたちの宿題になっているのでここで書くのは避けまして(^^;;
色々実験的だったセッティングについてご紹介。何かの参考になれば。。。
●生徒は全員Twitterとブログを開設しなければならない。
●宿題としてその日の授業についてブログ記事を書かなければいけない。
(ここを見ている学生の方>
私の撮った写真は
CCライセンス(CC-BY-NC-ND)で公開していますのでルールに従って自由に使ってください♪)
●授業中もTwitterすることが推奨され、ハッシュタグ(
#kmddj2009)をつけることになっている。
●パネリストの後ろのスクリーンには、#kmddj2009のtweetを流し続ける。こんな感じ。
学生さんたちのPCもTwitter開いてますね。
●授業はUstreamを使ってライブ中継で流す。(録画しておいたので、今も
ここで見れます。)
●動画の撮影は別途ちゃんと行われているので、USTより良いクオリティの物が改めて公開されると思います。
●授業の前に生徒さんたちから
model releaseをもらっており、この授業の内容はCreative Commons licenseで公開します。
(model releaseなしに単に撮影してCCライセンスで公開するというのは今まで結構やっていたと思うのですが
CCライセンスは著作権しか規定していないので、肖像権等についてはmodel releaseをもらった方がよいということです。)
●Ustreamを行い、かつTwitterの#kmddj2009をスクリーンに流し続けることで、会場の外とのインタラクションが始まります。外部の人たちも#kmddj2009でtweetしてくれるとスクリーンに発言が表示されるので、パネリストもちらちらと後ろをチェックしながらディスカッションを進めています。
例えば授業の内容にはTwitterとイランとジャーナリズムという内容も出たのですが、そのときAljazeeraの
@mohamedさんもこのストリーミングを見てくれていました。イラン関連のTwitterの情報は誤情報やデマが多いということ、そしてTwitterだとマスメディアにできてTwitterでは難しいfact checkが行われないのではないかという議論は前に
この記事で書いたのですがMohamedさんはJoiがretweetするイラン関連の情報をAl Jazeeraでfact checkしてくれたりしていたそうです。知らなかった。面白い。そんなMohamedさんは去年のiSummitの
基調講演をやって頂いた方。Al Jazeeraでは
Creative Commons repositoryというのを作って、一部コンテンツをCCライセンスで提供したりと先進的なことをやっています。そんなMohamedさんが来週のJoiのクラスにゲスト出演という話も出ており、多分Ustreamされるのでお楽しみに!!
●生徒たちとパネリストは全員3枚のカードを持っています。スピーカーが話している内容に賛成なら緑、不賛成なら赤、もういいから次の話に行けという場合は黄色のカードをパネリストに向かって振ることになっています。アメリカのカンファレンスで似たようなカード振り方式は既に採用されているところはあるのですが、日本ではまだ珍しく、授業でというのは更に珍しいのではないでしょうか?
授業の前の打ち合わせで、嬉しそうにカードの使い方を説明するJoi :)
授業をUstreamで見ながらtweetしてくれていた
@Kenji_rikitakeさんの発言を受けてJoiがその話を授業の中に取り込む場面も。授業をUstreamする→Twitterの反応を適時見る→それを授業の中にとりこみ、そしてその内容が更にUstreamで外に伝わっていく。。。というサイクルは面白いと思いました。
そうそう、最初は誰もtwitter中継(俗に言うTsudaる)をしていなかったのですが、授業の最中にTwitterで「しちゃいなよ!」と促され、
@wtnbtmさんがつぶやき始めてくださいました。Thank you! パネリスト達がディスカッションを繰り広げる中、生徒達は無言で聞きつつTwitterの中でそんなやり取りも行っていたんです(笑)
しかし海外メディアでプロのジャーナリストが Twitter を使ってものすごいスピードで意見が飛び交い、合っている合っていないというやりとりが行われており、「Twitter is an International Virtual Newsroom -Twitterは国際的なバーチャルニュースルーム-」と言われている中、日本の新聞社(もちろん全部ではないでしょうが)は「記者の書くものの著作権は全て会社に帰属」するものであり、ブログやTwitterは禁止されているというのは非常に大きなギャップですね。もちろん許可をすることで色々な問題が起きる可能性もわかるのですが。。。そこで産まれるギャップはどんどん広がるばかりだと思います。
全部読むのはしんどいという方には概要を説明した動画もあります。「Web2.0ツールを取り入れるのが重要なのではなく、それらを使ってどのように授業をよりよくできるのかが重要」「新しいテクノロジーを追いかけるのではなく、新しいテクノロジーが可能にするリテラシーを追いかけるべき」というのが彼の考え方です。でも、まずは使ってみないとスタートラインにも立てないので、便利なものはどんどん使ってみたらもっとよい使い方が見つかっていくのではないかと思います♪