今年は、人生で初めて
BurningMan というアートイベントに行ってきました。これについては本当に自分の中でのインパクトが大きくて、色々な記事を書きたくてうずうずしているので、時間が出来次第絶対に書きます。ここでは少しだけ:
BurningManとは、ネバダ州の Black Rock Mountainというところにある砂漠のど真ん中に一週間だけ町を作り、その町の中にアート作品がたくさん展示されるというもの。何もない砂漠の中を自転車で走ると、アート作品がぽつんぽつんとあるという本当に不思議な、世界中から約5万人が集まるイベントです。
砂漠なので、昼は灼熱、夜は極寒、全てが砂だらけでその砂も普通の砂と違うアルカリ性の粒子が非常に細かい砂で、全ての物の中に入り込んでしまう。マスクとゴーグルが必須です。普通は砂漠にもサボテンとかが生えていると思うのですが、サボテンすら生えない砂漠でこのイベントは開催されます。水や食料や防寒着、テントや寝袋などは全て自分で持っていかないとお店もないので生還できません。
入り口では、外でのしがらみを捨て去るという儀式が行われ、BurningManの中ではPlaya Nameという名前を自分でつけて名乗ることになります。また、私はBurningManにいくのは初めてだったのですが、町に入るために入り口で並んでいたときには回り中のみんな(初対面の人達)から「welcome home!」と迎えられました。そういう感覚。
町の中では金銭の使用が禁止されているので、お金の感覚がなくなります。自分が生きていくうえで必要な物は全て自分で持参する。その上で、「gifting economy」という物が成り立っている。物は与え合うものなので、お酒を出すバーなどもあるのですが、コップを持って中に入っていくと「お酒飲む?」と聞かれて頼めば無料で飲ませてくれる。道を歩いていると「チョコレート食べる?」とか聞かれ、ほしいといえばくれる。そこでお金をとっては「いけない」んです。そういう世界なのです。
お金という概念がないのと、環境が苛酷で全員でサバイバルをしているということもあり、みんなお互いのバーニングマン体験を楽しいものにしようと幸せを分け合いたいので諍いは少ない。
時計を殆ど誰も持たないので時間の感覚もなく、私は1ドルショップで買った腕時計をつけていたら「時計なんかつけてる。evil!」と言われました。その時計も2日目には壊れていたのでゴミ袋に入れました(燃えないゴミは全て持ち帰らなければいけません)。砂の威力、恐るべし。さて、時間の感覚がなくなるので、「暑くてテントの中にもういられない!」となれば起きだし、おなかが減れば食事を作り、眠くなれば寝るというワイルドな生活。ヨガとかボディペインティングとかマッサージとか色々なことがそこいらじゅうで行われており、スケジュール表もあるのですがほぼ無意味で、何がどこで起きているかわからない。ベテランによると、「歩いていればそこらじゅうで面白いことが起きているので、それを楽しめばいいんだよ」とのこと。
みんな好きな格好をしているので、ジーパンの人もいれば、裸の人もいれば、コスプレの人もいれば、変なラメの糊を体に塗りたくってる人もいれば、インディアンの格好をしている人もいる。アーティストはもちろん、ヒッピーからveganからゲイからギークからカメラマンからハイテク企業の社長から。。。とにかく色んな人がいて、みんなが平等。
アートの祭典なので、砂漠のどまんなかに不思議なアート作品が点々としており、車も「アートカー」といって、魚のネオンだったりマンモスの形をしていたりする。夜は異常に光らせる傾向があるので昼と夜で景色も変わるし同じ作品の様子も変わる。回りに何もない場所なので、ふんだんに音を出し(うちのキャンプの両側がガンガンに音楽をかけまくって朝まで踊りまくるキャンプだったので寝ていると音で地面が揺れました)ふんだんに光を使い、ふんだんに火を使う。
サバイバルを共有し、極限を共有し、アートを楽しみ、楽しみを共有し。。。という感じの一週間。BurningManに参加する方は、是非エアコンとかがついたRVで来るのではなく、テントで。そして1-2日見ればいいやという感覚ではなく、1週間この環境に漬かってみて下さい。人生観が変わると思います。世界中広しといえど、こんな体験ができるのは、ここしかない気がします。
●ラスベガスと casino economy●
さて、そんなバーニングマンの次に向かったのが、こともあろうにラスベガス。あまりに対極に走っていますね (^^;;お財布を取り出してお金を払わないと何もできません。物も高いです。
ご存知の通りラスベガスはカジノの町。空港の中はゲートまでスロットマシーンがずらっと置かれており、ホテルの一階は全てカジノ、レストランに入ると柱には時計ではなくKINOと呼ばれるギャンブルのための電光掲示板があり、スーパーマーケットの入り口にもスロットマシーンがあるという状況。
カジノにはたくさんの物が「ない」設計になっているそうです。まずは窓がない(外が見えると外に出たくなるし、時間の感覚を取り戻してしまう)。コーヒーがない(お酒は出すがコーヒーはまともな感覚を取り戻してしまう)。出口がない(EXITとは書かず、道の名前だけを書くそうです)。とにかく徹底してお客さんがカジノに居続けてくれるように設計をしているそうです。
ラスベガスの中心部には大きな高級ホテルが立ち並び(もちろん一階は全てカジノ)そこでは色々なショーが行われており、無料のショーもあります。それらを見るために移動をしているときに知らない女性とおしゃべりをすることになり聞いた話なのですが、彼女は高級ホテルに泊まっていたのですが突然3泊無料にすると言われたそうです。また、私はCirque de Soleilの"O"というショー(素晴らしかった!!)を見に行き、そのチケットは高かったのですがそれも無料にしてもらったという人がいる。これこそが 「Casino Economy」。たくさんカジノで負けてくれる人は、カジノ側にとっては非常にありがたいわけです。人と時間を計っていて、ある一定の閾値を超えた「負け方」をしてくれた人には、何かしら「無料」が待っている。大負けしている金額の方が圧倒的に大きいからカジノ側はそういうことをするわけですが、本人はどうせ負けているところになんかプレゼントが来るものだからニコニコなわけです。これでまたカジノに戻って負け続けてくれればカジノ側としてはますます嬉しいわけで、それと比べればホテル代やショー代なんて小さなものというわけです。もちろんカジノで勝った人にはこういう恩恵は来ないそうです :)
●Commercial Economy と Sharing Economy●
そしてふと我に返るとすっかり Commercial Economy の生活に戻り、コンテンツは Sharing Economy (Creative Commons License)で量産しつつ、このことはブログに書いておかないとと思い立ったのでした。